大阪芸大事件の経過 Feed

大阪芸大不当配転事件「勝利的和解が成立」理事会は 不当労働行為を認める

・発行:大阪私学教職員組合 
・「私学おおさか」2009年6月5日発行 第1174号より転載
 
 大阪芸大で2003年2月より続いていた組合三役をはじめ執行委員
に対する不当配転事件について、配置転換前の各部署に復帰させ、
「(理事会は)不当労働行為と認められたことを深く受けとめ、今後こ
のような行為を繰り返さないことを約束する」などとした勝利的和解が
5月8日に成立し、解決しました。
 この事件は組合を嫌忌する理事会が、2003年2月、次年度カリ
キュラムが決定している段階で、教授会や学科会議にも諮ることなく、
組合三役はじめ執行委員への不当配転を強行したことで起こりました。
配転先は大阪府南河内郡河南町の大阪芸術大学から兵庫県の伊丹学舎
へ、大阪市東住吉区の短大から兵庫県の伊丹学舎へなど遠距離に及ぶう
え、専門外を担当させるなどきわめて不当なものでした。
 組合三役は大阪芸術大学からバラバラに配転されたため、執行委員会
や三役会議にも支障をきたしました。また理事会は組合の要求書の受け
取りを拒否し、私大教連からの申し入れには「業務妨害」などと抗議す
るに止まらず、全教職員に対して「(教職員組合は)不遜、横柄、且つ
横暴な体質」「学院発展の障害となってきたのは教職員組合」などとす
るあからさまな不当労働行為文書を配付していました。
 2007年3月5日には、大阪府労働委員会で「配転はなかったもの
として扱え」などとする勝利命令を勝ち取りました。しかし理事会はこ
の命令を不服として行政命令取消しを大阪地裁に起こしていました。理
事会は大阪地裁でも不当労働行為と認められたにもかかわらず大阪高裁
に控訴していましたが、5月3日には和解せざるを得なくなり、今回の
勝利和解となりました。

大阪芸大・勝利判決 『露骨な組合敵視の不当労働行為である』

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
■私大教連おおさか 2008年7月20日号 No.50号より転載
 
 大阪芸術大学で03年に教職員組合役員への不当配転と団交拒否。05年に組合掲示板の無断撤去と団交拒否を行った学校法人塚本学院(塚本邦彦理事長)に対し、大阪府労働委員会は07年に両事件とも「役員に不利益を被らせ、組合の弱体化を企画して行った」「露骨な組合敵視の不当労働行為である」と厳しく断罪し「なかったことにして元に戻せ」という救済命令を発しました。塚本学院はこれを不服として大阪地方裁判所にこの取り消しを求めて提訴(平成19年行ウ第56号、及び平成19年行ウ第132号不当労働行為救済命令取消請求事件)していましたが、6月25日の判決で「労働委員会の命令は相当であり、学院の請求は棄却する」と言い渡しがあり、教職員組合の主張と労働委員会の判断が認められました。
 この判決の法廷にはこれを提訴した肝心の塚本学院側の姿は無く、これからも組合への不利益をできるだけ引き延そうとする姿勢が見て取れます。組合は30日に「労働委員会命令を速やかに実行し、陳謝文を手交すること、また控訴はされないように」という主旨の要求で団体交渉を申入れました。
 なお塚本学院の独善的で不誠実な団交が続くため、大私教執行部を交えた団交を申し入れたところ、団交を拒否したため本年2月に大阪府労働委員会に「斡旋」を申請しましたが、塚本学院は「分会と誠実な団交を行う」との誓約書を提出して「斡旋」を拒否しました。組合は誓約を信じて従来通りの団交を行いましたが、未だに内容の乏しい形式団交が続いています。

大阪芸大 不当労働行為事件の大阪府労働委員会命令

大阪芸大 不当労働行為事件の大阪府労働委員会命令

塚本学院・大阪芸大 不当労働行為事件の大阪府労働委員会命令の要旨
は以下をご 覧下さい。

大阪府労働委員会ホームページ
「最近の命令(労働委員会命令事件紹介)<概要> /平成 19 年度の命令」

    http://www.pref.osaka.jp/rodoi/cjshokai19.html

<不当配転・団交拒否・昇格差別事件>

4  T事件(平成15年(不)第66号事件・平成 19年3月5日命令)
    http://www.pref.osaka.jp/rodoi/19meirei/1566.html

<掲示板撤去・団交拒否事件>

14 T事件(平成18年(不)第5号事件・平成 19年6月14日命令)
    http://www.pref.osaka.jp/rodoi/19meirei/1805.html

大阪芸術大学・組合掲示板無断撤去事件に救済命令    弁護士 愛 須 勝 也

■民主法律時報 2007年度 7月号より転載
■大阪芸術大学・組合掲示板無断撤去事件に救済命令  弁護士 愛 須 勝 也

事案の概要 
 学校法人塚本学院(学院)は、大阪芸術大学、大阪芸術大学短期大学部等を設置する学校法人であるが、大阪私学教職員組合(大私教)の大阪芸術大学分会(大阪芸大分会)との間で、1976年以来の長きにわたり組合掲示板設置にかかる労働協約(本件協約)を締結していたにもかかわらず、これを無視して、一方的に組合掲示板を撤去したうえ、学院が適当と認める場所(講師控室内)に移動してしまうという極めて悪質な不当労働行為を行った。
 これに対して、大阪府労働委員会は、2007年6月12日、不当労働行為と認定して、救済命令を発した。
 本件に先だって、大阪芸大の労使間では、2003年4月、労働組合活動への敵意の下に、その活動の禁圧を企図して、組合三役全員を通信教育部や短大部へと不当に配転するという乱暴な不当労働行為を行い、2007年3月2日にも、救済命令が出されている。
 本件事件は、先行する不当労働行為事件が府労委で審理中にもかかわらず、さらに強行されたものであり、学院の不当労働行為の体質は際だっていた。

組合掲示板設置に関する労働協約
 もともと、分会と学院の間で1976年3月に締結された「協定書」では、「組合事務所、ビラ貼付場所について」の合意が成立していた。これは当時、学生運動も高揚していて、学生のビラと教職員組合のビラが窓に貼られ、それを学院がはがすなどの実力行使をしたため紛争が生じ、地労委(当時)でビラの貼付場所について組合掲示板を設置するという形で和解が成立したものであった。短大でも、協定書に先立って組合事務所、掲示板が存在していたので、これを追認する形で協定書の中に盛り込まれてた。その後、掲示板は、大阪芸大、短大ともに通路に設置され、従来、協定に基づきビラ貼付場所として、大阪芸大に3箇所、短大で2箇所が確保されていた。

掲示板の無断撤去・移動
 2005年3月、学院は、大阪芸大の組合掲示板について、学内改装という理由で一方的に撤去した。学院は、その後に予定されていた団体交渉で意見を聞くとしながら、直前に要求書を提出してきたなどの難癖をつけて団交を一方的に拒否し、分会の意見を全く聞かないまま、一方的に講師控室内部に掲示板を移動した。同じく、同年5月、学院は、短大部の掲示板を、分会に無断で、同じく講師控室内に移動した。
 学院が行ったこれらの行為は、組合掲示板という組合活動の根幹にかかわる重要事項について、労働組合との協議も行わず、労働協約を一方的に無視して行われたものであり、労働組合活動への不当な介入を図る暴挙として不当労働行為であることは明らかであった。
 分会は、学院に対して、再三にわたり団体交渉を申し入れたが、学院は団交では、すでに移転したので元には戻せないとオウム返しするだけで話し合いに応じなかった。

労働協約は破棄したとの奇妙な主張
 ところで、学院は、府労委への申立後、突如として、「労働協約の一方的破棄を行ったから、労働組合法第15条3項により、通告後90日を経過することで労働協約の効力はなくなった」とあきれた主張するに至った。確かに、学院は、平成17年1月、校舎の工事期間中の一時的な申入れを行い、分会も工事期間中に限って一時移転することは受け入れていたが、労働協約の破棄などという主張は一切なされなかった。形式的に行われた団交でも、「労働協約は破棄できる」という話題を持ち出しつつ、移転に同意してほしいの一点張りだったのであり、労働協約を破棄していないことは明らかであった。
 学院が、ここまで組合掲示板を講師控室内に移動することにこだわった理由は、組合敵視、嫌悪にあることは、大阪芸大事務局長の審でも明らかであった。事務局長は、「大学経営がたいへんな状況むかえる中、大学の表玄関に大学を批判する内容の組合掲示板を置くのはふさわしくない、組合掲示板というのは教職員対象であるから、講師控室内に設置するのがふさわしい」という判断で、労働協約を一方的に破棄(したつもり)して掲示板を移動したということを「堂々と」証言したのである。学院には労働組合敵視、嫌悪の姿勢が染みこんでいることは明らかであった。なお、このような態度は、府労委の和解の席上でも示された。学院は組合掲示板の設置場所として、大学のメインストリートから遠く離れて教職員も学生もほとんど通行しないような場所を提案してきた。組合側もあきれかえって和解協議が即刻打ち切りになったのは言うまでもない。 学院は、府労委で相次いで不当労働行為を認定されたにもかかわらず、まだ懲りていない。不当配転した教員らを原職復帰させることもなく、掲示板を元の場所に戻すこともなく、救済命令に対しても、いずれも大阪地裁に取消訴訟を提起するに至っている。組合(大私教)は補助参加して大阪地裁で審理が係属している。(弁護団は、戸谷茂、大前治、佐藤真奈美と私)

大阪芸大、組合三役はじめ執行委員への不当配転と昇格差別 地労委による勝利命令

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
■私大教連おおさかNo.38号より転載

■勝利命令 大阪芸大
「配転はなかったものとして扱え」
「誠意をもって団交に応じよ」

 三月五日、大阪府労働委員会は、大阪芸大教職員組合が組合三役はじめ執行委員への不当配転と昇格差別で救済申し立てをしていた事件で組合側勝利といえる命令を下しました(申し立て日は二〇〇三年九月一七日)。昇格については時効を理由に却下するという対応でしたが、不当配転については「なかったものとして取り扱わなければならない」と明確に判断し、団交拒否についても「誠意をもって団体交渉に応じなければならない」としました。同時に、理事会に対して「今後このような行為が繰り返されないようにいたします」とする文書を手交するよう求めています。
 大阪芸大理事会は不当配転強行後も「実質上の構成員が十数名と推察される小人数組合でありながら、いかにも全教職員の代弁者のように振舞うこのような教職員組合の不遜、横柄、且つ横暴な体質」「学院発展の障害となってきたのは教職員組合であります」とする異常な組合敵視の体質を露呈した文書を全教職員に配付するなどの行為を行ってきました。また、労働委員会へ申し立てた後でも、団交拒否、組合掲示板の一方的な撤去(労働委員会へ申し立て、三月三〇日に最終陳述が終了)など無法の限りを尽くしてきましたが、今回の命令によって理事会のこれら一連の行為が断罪されたものです。理事会は労働委員会の命令に対して、中央労働委員会に対して再審査の申し立てはせず、大阪地裁に対して大阪府労働委員会の命令取消訴訟を起こしました。
 組合はさっそく組合ニュースで教職員に勝利命令の内容を知らせると共に、大阪私大教連と共に団体交渉開催を要求し、諸課題の解決を図るため取り組みを強めようとしています。学内では久々の明るいニューに歓迎を持って受け入れられています。

■大阪府労働委員会の命令文

主文

(一)被申立人は、申立人組合員K執行委員長、同K副委員長、同N執行委員、同O執行委員及び同Y執行委員に対する平成一五年四月一日付け配置転換がなかったものとして取り扱わなければならない。
(二)被申立人は、申立人の平成一五年五月二九日付け要求事項のうち、配置転換などの申立組合員の労働条件に係わる事項に関して、誠意をもって団体交渉に応じなければならない。
(三)被申立人は、申立人に対し、下記の文章を速やかに手交しなければならない。



大阪私学教職員組合
幹事会議長足立英郎様

学校法人塚本学院
理事長塚本邦彦
当学校法人が、平成一五年四月一日付けで貴組合員K執行委員長、同K副委員長、同N執行委員、同O執行委員及び同Y執行委員を配置転換したこと及び貴組合の同年五月二九日付け要求書の要求事項のうち配置転換などの貴組合員の労働条件に係る事項に関して団体交渉に応じなかったことは、大阪府労働委員会において、労働組合法第七条第一号、第二号及び第三号に該当する不当労働行為であると認められました。今後このような行為を繰り返さないようにいたします。

(四)申立人組合員K執行委員長(助教授)の平成九年四月一日時点での教授への昇格及び同Y執行委員(助手)の同一二年四月一日時点での講師への昇格に関する申し立ては、いずれも却下する。

大阪芸大不当労働行為事件、労働委員会で最終陳述で訴え ! 「重要な問題、急いで出す」

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
■私大教連おおさか 2006年12月20日号 NO.33より

大阪芸大 最終陳述で訴え ! 「重要な問題、急いで出す」
大阪府労働委員会に不当配転と昇格差別で救済申し立てをしていた大阪芸大事件は、 12月13日、最終陳述を終え、あとは命令を待つだけとなりました。最終陳述ではY執行委員が口頭で以下の文章をいままでの思いを込め陳述しました。理事会側弁護士は渋面を作りながら、公益委員はじっと目を閉じ聞き入りました。命令は最終陳述を終えた後、6ヶ月以内となっていますが、公益委員は「重要な問題ですので急いで出すようにいたします」と述べました。

 私は1972(昭和47)年に大阪芸大に入学し、学生時代に恩師からは写真表現がいかに奥深いことかを学びました。そして卒業後は写真家・芸術家としての道を、この大阪芸大で歩もうと決意しました。人間を、自然を、ありとあらゆる物をありのままに一つずつ記録・表現するドキュメンタリー写真に人生を捧げようと思いこの大阪芸大で研究生活を始めました。しかし、学院の長きにわたる不当差別によって、その純粋な思いが踏みにじられ、粉々に砕かれたのです。私、Yはもう52歳になります。31歳で専任助手に昇格して以来、今日まで21年間助手の地位にすえ置かれたままでいます。学院の昇格基準や他の教員と比較してもあきらかに異常に永い年月・異常に低い地位にすえ置かれていて、私の写真制作活動やその長年の経験を大学の教壇で生かす事ができないでいます。このことは、人生の半数近くの年月を大阪芸術大学で教育研究に従事した、大学人としての私、Yの存在を理事会はすべて否定しており人権侵害だと思います。さらに不当配転では私をゴミクズのようにあつかいました。学院から提出されている書面には「Yにとってすばらしい研究条件の場に配転させた」ように書いてありますが、実際は研究者の私にとって学院が言う研究のための設備が充実したパラダイスどころか、私に用意されていたのは事務机と椅子だけでした。
 たとえ所属学科長が昇格推薦をしても昇格が認められないのは、何ら学術業績について判断する能力がない常務会と事務局管理職が昇格の業績判断をするなどとんでもない非民主的かつ不公正な事が学内で横行しているためです。それは私が労働組合の執行委員として長年活動をしていることを理由に昇格差別をしようという理事会の意思によって行われているとしか思えません。この不条理な学院のやりかたを正すのは、残念ながら組合だけではできないので、救済の申立をしました。私以外にもある組合員差別を悪いことである、という認識を学院に持ってもらうよう、この労働委員会がきちっとした裁定をしていただきたいと願っています。この大阪芸大には、素晴しい研究者、素晴しい学生がいて、私は大阪芸大が大好きです。
 だからこそ、このような不当労働行為によって、研究環境が阻害され、研究者の人生までも踏みにじろうという学院側の仕打ちには納得できません。公益委員の片山先生どうか一日も早く大阪府労働委員会で不当労働行為を認定していただき、このような見せしめ的な不当配転や昇格差別をやめさせ私たちを解放するよう公正な判断を示していただきたいとお願いして私の口頭意見陳述を終ります。

大阪芸術大学不当労働行為事件、新たな組合敵視事件が続々

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
 ∟●「私大教連おおさか」2006年7月20日(No.32) より転載

大阪芸術大学不当労働行為事件 新たな組合敵視事件が続々
〈不当配転・昇格差別事件の調査〉
 大阪府労働委員会へ救済申立をした不当配転、昇格差別事件の審問は6月12日に調査が行われ、組合側から申立てた府労委初の「証人等出頭命令申立」の成り行きに注目されましたが、本事件担当の片山久江公益委員は冒頭に「証人等出頭命令申立」に対し、公益委員の職権により理由は示さず塚本邦彦理事長への証人出頭命令は発しないとし、それに代わって新たに求釈明事項を労使双方に示しました。これにより8月9日に調査を行い、最終意見陳述は9月11日に行われることが決定しました。
 新たに出された求釈明では、今までの学院側の証言などから、不当人事を決めた常務会の内容について釈明を求めており、塚本理事長が主導する常務会なるものは学院が公表している組織機構にはまったく存在しないもので、この事件の核心部分であり府労委の究明に期待するものです。また申立後の団交、配転状況についても釈明を求めており、これは組合の団交要求のうち金額だけを一次回答しその他は一切拒否、その後の継続団交は理由なく打ち切って一方的支給しているという事実があり、学院の不当性が明らかになってきました。

〈組合掲示板撤去事件の調査〉
 不当にも無断撤去された組合掲示板事件の大阪府労委の第3回調査は5月24日に行われました。西村捷三公益委員から示された求釈明に対して提出された双方の書面のうち、不明な点を口頭で数項目示し、再び書面で提出するように指示がありました。
 掲示板撤去事件は学内メイン通路にあった掲示板を、大阪芸大ではバリアフリー対策と耐震構造化の改修工事のためとして外し、その跡には壁画を設置しました。また短大部の掲示板は一方的に無断で撤去し、いずれも講師控室内に勝手に組合掲示板を設置して「不利益は無いので、これで我慢して欲しい」と言っています。これは使用者による支配介入そのものです。これは組合掲示物がより多くの職員の目に触れるかどうかではなく,如何に外部から見えなくするかを図ったもので、組合への敵視施策以外の何ものでもありません。次回調査は7月24日に行われます。

〈不当配転後の研究費申請の拒否〉
 不当配転当事者である組合副委員長の教育研究補助費申請に対し、塚本邦彦教育研究補助費運営委員会委員長(理事長、学院長、学長兼任)は「不採択」として理由も明らかにせず拒否しました。長年継続している研究に対し、配転後は一切認めないという敵視事件が起きています。

〈またも恫喝の文書〉
 6月13日付塚本理事長名での学院から4項目の「申し入れ」が組合にあり、特に組合総会の内容を報じた教職員新聞の「塚本理事長の不透明な学長就任によって、経営と教学を一手に掌握したさらなる独善的な大学運営」との記載については、「学院に不利益となる不実の事項を流布宣伝し、名誉を毀損、信用を傷つける明らかな就業規則違反」ときめつけ、他の項目とも「以上の件について、貴組合の早急な対処とその解決を求める。さもなければ、貴組合との正常な運営を図ることは極めて困難であることを通告する。」と以前と変わらない不当労働行為体質をまたも顕にしています。
 組合は「教職員新聞は組合総会の内容を報じたもので、総会では学長就任について、選出過程や業績が不明である、任期も不明確である、また理事長と学長の兼務も良くない、などと組合員から意見が出た。新聞はそれを反映したものである。学院はまずは学長の選出が適正に行われ、学長たる業績のあることを教職員に公開していただきたい。
 前年度最後の教授会で、前学長は学長最後の挨拶として「後任の学長が決まるまで、塚本理事長が学長を兼任します」とだけ発言した。新年度になって塚本理事長が学長に就任した学院広報の記事があった。これだけでは教職員が組合総会において上記のような意見が出ることは当然である。労働組合の正当な言論活動に対し、言論で対応するのではなく、すぐ「就業規則違反」として懲戒処分をちらつかせてくる事が学院の常套手段となっている。これこそが不当労働行為であることを知るべきである。」という回答書を6月22日の団交席上で学院に渡しました。

〈組合との協議を避け労働代表を実質指名〉
 6月19日付の塚本邦彦理事長名で「就業規則の一部改定等について」の文書が教職員に配付されました。内容は「時間外労働・休日労働に関する協定(36協定)について」、及び「職員定年退職者再雇用規定」の新設と、これに伴う「就業規則改定」で、内容には特に大きな問題があるものではありませんでしたが、これについて組合との交渉を行わず、学院が教職員より一名を代表候補者の名前のみを挙げ、代表候補者の意見書はまったく公表されないまま賛否を問うという方法で就業規則の改定をはかってきました。これは実質指名にほかならず不当な方法です。これは以前に組合と協議も無いまま、「学院に不利益となる不実の事項を流布宣伝し、名誉を毀損、信用を傷つける」場合は懲戒処分、という条項を追加した就業規則改定の際にとられた方法で、この条項はそれ以後上記のようにもっぱら組合に対する恫喝に使われています。組合はこれに対して6月22日の春闘団交で抗議しましたが、6月29日学院はこれが労働基準監督署で受理された、として7月1日から発効する旨の文書を教職員に配付しました。

〈団体交渉席上で団体交渉拒否宣言〉
 6月22日に開かれた春闘団交では、相変わらず塚本邦彦理事長は欠席したまま、常務理事、大阪芸大、短大部の両事務局長が交渉員として出席、ベア、夏期手当など経済問題の金額だけを回答し、他の労働条件に関する要求はすべて「団交になじまない、しない」として拒否しました。特に教員が昇格差別のため給与号俸が頭打ちとなって昇給しないで続いている点においても号俸アップを「検討中」といったまま何年も放置したままです。  学院のこういった団交姿勢はここ数年続いており、当初金額のみを回答し、他の要求は一歩も進展しないまま一旦持ち帰り、次回予定された継続団交は拒否し、「暫定支給」として一方的に支給する事態が続いています。
 この団交中、組合から「持ち帰って(理事長に)報告して決めるのでなく、この団交の場で(交渉員は)回答を決定できないのか」という趣旨を発言したところ、常務理事は「ここでは決められません」と言ったかと思うと、突然「団交は拒否します」「次回(の団交)をやらない」と席を立って中止となりました。これは不当配転事件で府労委から6月12日に学院へ示された「団交で交渉人は交渉し、決定する権限はあるか」との求釈明事項に対して、図らずも実例をもって示したことになり、また団交中に団交拒否宣言をするというとんでもない無法ぶりでした。さらに、6月26日付で教職員に配付した、ベア、夏期手当の支給を知らせる「お知らせ」文書では、従来から記載していた一方的支給(暫定支給)を外し、さも妥結したかのような文書としています。組合はこれらに対し、抗議文と団交申し入れを行っています。
 このように労働法に背く非常に悪質な数々の不当労働行為と、組合への敵対的姿勢を続ける塚本学院理事会は広く各界から糾弾されてしかるべきでしょう。

大阪芸術大不当労働行為事件、塚本理事長が労働委員会の証人出頭拒否

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
 ∟●「私大教連おおさか」2006年5月20日(No.30)より転載

塚本理事長が労働委員会の証人出頭拒否
 大阪芸術大学不当労働行為事件(不当配転・昇格差別)の審問は最終段階にさしかかり、塚本学院・塚本邦彦理事長の証人尋問が4月25日に予定されていましたが、直前になって理由も明らかにしないまま証人出頭を拒否したため、当日は調査に切り替わりました。
 この証人尋問では塚本理事長主導で行なわれている常務会で不当配転などの組合員差別を決定した密室人事を明らかにしようとしたものでしたが、塚本理事長は学院側弁護団の説得にもかかわらず「行かない」として拒否したものです。1月25日に証人尋問が決定されたにもかかわらず3ヶ月近く経っての出頭拒否は、いたずらに事件の解決を遅延させ、審問制度を愚弄する反社会的行為です。
 近年塚本理事長はコンプライアンス(法令遵守)を口にしていたにもかかわらず、自らは法のらち外にあるとでも考えているのでしょうか。これには今年から学長をも兼任し、ますます独裁化を強めている背景もあります。
 組合はこれに対して労働委員会へ塚本理事長の「証人等出頭命令申立」を行いました。大阪府労働委員会としては初めての出来事で、この成行きが注目されます。この日の調査では公益委員が塚本理事長の出頭を重ねて促し、次回は6月12日11時の予定となりました。

組合掲示板撤去事件の審問も始まる
 同時に大阪府労働委員会へ組合掲示板の原状回復と、団交拒否の救済申立をしている「平成18年(不)第5号事件」(組合掲示板撤去事件)は、本年1月24に救済申立、2月21日に第1回調査、4月10日に第2回調査が行われ、双方へ事件内容の求釈明事項が示されました。学院側準備書面の主張にはかなり無理なこじつけが多く、強引な組合潰しの意図がかえって明らかになっています。次回は5月24日10時から第3回調査が行われます。

府労委闘争 ついに塚本邦彦理事長の証人喚問が決定

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
 ∟●「私大教連おおさか」2006年2月20日(No.28)より転載

 突然、5名の組合員が本人の同意を一切取ることなく専門外の分野への配転が通告されてから3年が経過します。
 組合では大阪私学教職員組合と連携して、これら不当労働行為の事実関係を調査した後、2003年9月17日に大阪府地方労働委員会(現・大阪府労働委員会)へ不当労働行為救済申立をしました。その後、救済申立の平成15年(不)第66号塚本学院事件については7回の調査と、10回の証人尋問が行なわれてきました。
 本年1月25日に府労委で行なわれた第8回の調査で公益委員から塚本邦彦理事長(60)を証人として喚問する決定がなされました。学院顧問弁護士は理事長の証人喚問は不必要とした書面が年末に提出していると反対意見を述べましたが、公益委員は「労働委員会として証拠決定させていただきます」(証人として採用しますよと言う意味)と発言がなされ、尋問は来る4月25日午後1時から行なう事が決定ました。
 その労働委員会での調停中にかかわらず、またもや理事会は大阪芸大と同短期大学部(大阪学舎)で、組合掲示板計2ケ所を、労働協約を無視して一方的に人目につきにくいところに移動(隔離)させる行為を行ないました。ことの起こりは、組合掲示板が設置してある場所の両方とも、耐震工事や障害者のための設備工事、そして教室の増加等を理由として改善工事を行いたいということでした。組合執行部では、工事後また同じ場所に掲示板を戻すことや、あるいは他の場所で掲示板を設置することなど話し合いを行ってきました。しかし、理事会は掲示板を勝手に移動したまま、組合との話し合いを持たず、団体交渉を拒否しているのが現状です。
 耐震工事や障害者のためという、一見学生を大事にし、法令遵守するようなそぶりで組合掲示板を人目につきにくいところに移動させるという、非常に悪質な方法でした。組合は本件に関しても、幾度の団体交渉を要求しましたが、理事会は団体交渉を拒否し続けているため、先に救済を求めた不当配転・昇格差別事件とは別に新たな掲示板に関する不当労働行為救済申立を今年に入り、大阪府労働委員会へ提出することにしました。
 組合執行部を勝手に配置転換させ、今度は組合掲示板を閉じた場所に移動させ人目から遠ざけるという、組合活動を封じ込める理事会の暴挙は絶対許すことはできません。
どうか今後も大阪芸大教職員組合の闘いに支援をよろしくお願い致します。

労働委員会の証人尋問の場でも、公然と組合敵視

■発行:大阪地区私立大学教職員組合連合
 ∟●「私大教連おおさか」 2005年11月20日(No.25)より転載

 組合三役と執行委員2名に対する不当労働行為事件は、大阪府労働委員会へ救済申立を行い792日(事件発生以来970日)が経過しました。この間、救済申立について6回の調査と10回の証人尋問が行われてきました。
 しかし、調査や証人尋問が進行している間にもかかわらず学院経営者(塚本邦彦理事長)による露骨な組合弾圧〈不誠実団交・組合に加入している職員への差別・組合掲示板の撤去の強行・理事会選出の労働者代表による就業規則の変更・教員へのタイムカードの退勤時打刻を強要など〉は現在も平然と繰返しています。
 こともあろうに労働委員会の証人尋問の場でまで、事務局長(学院側証人)は「学院発展の障害となる教職員組合は無いほうが良い」と不当労働行為発言を行い、芸大理事会の非民主的で異常な体質を白日の下にさらしました。その他にも、今回の不当配転に深く関与している学科長の証言では、昇格差別に関して「作品の質が悪いから昇格できないと判断した」と証言をしながら、組合側弁護団の厳しい追及に「私は作品を一度も見ていない」というとんでもない証言をしました。この証言には、さすがに公益委員までもが、「そんなええかげんな……」と思わず言ってしまうほどで、審問室内は唖然となりました。また学科の長であれば当然把握していなければならないはずの専門授業科目が言えないなど、約30名に及ぶ傍聴者から失笑が起きる程で、事実を証言した組合の主張を到底崩せるどころか、それらの生々しい証言で理事会と理事長側近の管理職が組合に対して行った悪行の数々が浮き彫りとなりました。
 予定では今後、公益委員会議による判定へと審査手続が進められ、平成15年(不)第66号塚本学院事件に対する同委員会の判断が下され命令が出ることになります。
 理事会が組合に対して行ってきた数々の不当労働行為を正すよう、組合は労働委員会が本来の使命を果たす明確な救済命令を行うよう求めなければなりません。その意味からも今回の闘争は正にこれからが大きなヤマ場を迎えようとしています。
救済申立内容の概要

 大阪地労委へは申立人・大阪私学教職員組合、被申立人・学校法人塚本学院として以下の内容(要旨)の救済を求めた。
1. 5名の配転命令を取り消し、原職に復帰させること。
2. 5月29日付団体交渉申入書記載の団体交渉に誠意をもって応じること。
3. 2名の組合員教員の昇格と、賃金差額の支払いをすること。
4. 「陳謝文」を掲示すること。